アジラプレス

株式会社アジラはAIテクノロジーを活用して、社会や人に寄り添い、役に立つ「優しいAI」を開発しています

AIスタートアップで新卒社員が送った約一ヶ月

初めまして。株式会社アジラの新入社員小泉です。

 新年度の開始から一ヶ月ほどが経過いたしました。皆様いかがお過ごしでしょうか?多くの新卒の方々が研修を受け、会社や業務に慣れつつあり、中には五月病に罹患した方もいらっしゃる時分になって参りました。

 

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アジラ・大手町オフィスにて(小泉は左手前)

 新卒である以上は社会の新人であります。企業に属する者として、社会人として、振る舞いや所作・習慣というものがまだ掴みきれず、研修を受けながら頭に詰め込む。同時に見習いとしての業務に勤しむ……。四月とは、きっとそのような時期だと思っております。

 閑話休題。そんな一ヶ月間、私が何をしていたかと申しますと、三日目時点で、EXPOにおける自社コーナー担当者として、実戦投入されておりました

 ジオン軍もびっくり。

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AI-EXPOにて(左側小泉)

 本プレスをご覧のお歴々には申し上げるまでもなく、アジラはAIスタートアップ企業であります。リソースに限界がある以上、実戦と学習、上長の助言で能力を形成して行くという形態になるのは必然なのでしょう。

 以下は、瞬く間に過ぎた一ヶ月で、私が得た驚きと経験でございます。

 

1.即実戦・即経験(フォロー有)

 上述の通り、入社三日目から五日目までをAI-EXPOにおいて、パートナー企業のPALTEK様(三日間お世話になりました)ブース内に設置されたアジラコーナーで、弊社概要・弊社技術に関する解説を行いつつ、営業部上長である後藤さんの講演の記録映像を撮影しました。

 他、PLUG AND PLAY IoT における弊社COO三村さんの講演撮影と面談同行、Gartner ITOC 2019における弊社CEO木村さんの講演撮影と面談同行もさせて頂きました。

 社会人歴一月未満の人間です。当然、緊張はするのですが、会話の仕方、技術に関するより良い説明法を、その場で経験値にできます。上長の講演や実際に来場者とお話をしている様子、他社の社員の方々との会話の全てに、ヒントがあるのだろうと思います。  

2.営業同行と議事録作成

 営業に同行する際には、議事録の作成が専らの役目となりますが、時には提案資料の雛形作成や、事前準備の段階から同席させていただけることも有ります。上長の後藤さんは、営業を体系的に理解し身につけられるように心を砕いてくださっており、毎回学ぶことが多いのです。

 営業で実際に話す時間以上に、その前準備や次回へつなげる情報整理といった部分が重要であることを実際にやってみるまでは見当も付いておりませんでしたし、自分が何をどうやって売るかを理解する必要性を甘く見ていたとも言えるでしょう。

 それを眼前で実践して頂き、時に実践させてくださるのは、大きな学びの瞬間です。

3.開発サポート

 現在開発を進めているソリューションのテスト仕様案策定と、実際にテストを実行しバグや不具合を発見する即ち開発のサポート面に従事するのが、開発局面における小泉の業務になっております。これも、上長と先輩方のフォローによって成立していると言えます。

 作業中にも不明点については先輩や上長への確認・質問を行いつつ、進めていくことになりますが、これは技術面に強い方々がすぐ近くで作業しているので、安心できます。無論、同じことをずっと質問しては効率が上がらないので覚えていくことは前提条件ではありますが。

総論.

 以上に述べてきたことは、社会人あるいは学生でも当然のことなのだろうと思います。

つまりは

①「実戦から学び、自ら教訓を得るベき」

②「事前準備と事後の復習を怠るべからず」

③「わからないことは聞いて教わり覚える」

に集約されます。

 当たり前のこととは言えど、新しい環境でこの「当たり前」を実践するのは困難であることを実感しております。

 しかし、まだ1ヶ月であることも確かです。しばらくは頭のキャパシティが一杯になりながらの仕事になるのでしょうが、精進して参ります。

最後に.

 アジラはスタートアップ企業でありリソースが限られること、その分実戦を通して学ぶ必要があることは上述の通りです。しかしながら、それは必ずしも放置されることを意味しません。上長も先輩も必要なフォローをくださるので、自分がこの環境を活かして如何に学ぶか。これが大事になってくるのだろうと思われます。

 長くなりましたが、新人の、この1ヶ月間の記録を終えさせて頂きます。今後とも、どうぞよろしくお願い申し上げます。

 

小泉 友佑(Koizumi Yusuke)

第4回、アジラ社内アイデアソンを開催しました!

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今回も例によって日・越同時開催です

Theme Name Score
Automatic scoring Yasuyuki Goto
Hetamoji Generator 2 Kan Mimura
sloppy choreography for your favorite taste Yoshiteru Minagawa
Make GANs Greate Again, 2019 2nd Kimura
Dynamic Poster Hai
User Authentication NamTV
Anomaly Detection (in aerobics/exercise class) Van Le
Body transformation model Nam

【総評】
テーマは多岐に渡り、エンタメ、ヘルスケア、セキュリティ、ファッション、自社サービスのエンハンスツールなど様々でしたが、技術的にはGANsを使ったものが多く、そのポテンシャルを示す結果となりました。

【GANsとは】
画像や映像などを「生成」することができる機会学習のアルゴリズム(教師ありともいえるし、無しとも言える..)で、ものすごい勢いで進化している技術。下記のNVidiaさんの動画などをご覧頂くと分かりやすいです。

A Style-Based Generator Architecture for Generative Adversarial Networks

【評価】
各案は、若手の二人組(TA氏 & 小泉氏)によって、実現可能性や市場ポテンシャル、既存サービスへの寄与度などの要素によって評価されました。

【Prize】
最優秀賞は、アジラベトナムCEOのハイ氏の "Dynamic Poster".
賞金をゲットしました。

【Dynamic Posterとは】
彼のアイデアは顔と衣服、そして姿勢の情報を組み合わせてポスターを生成するもので、アパレルのECやリアル店舗での活用が想定されている。ECをはじめとするWebサイト、アプリ、ショッピングモールのデジタルサイネージなど、様々なところで活用できそうだ。

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動的にポスターを生成する

ZOZO前澤社長、みてますか?

【アイデア賞】
ヘルスケアAI、"Body transformation model"のNamさんがJETSON NANOを手に入れました!

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アイデア賞のJETSON NANOはNamさんがゲット

アジラの創業物語 ~平成から令和へ 新時代の幕開け~

平成から令和へと時代が変わるこのタイミングで、アジラの創業ストーリーを残したい。

 

このストーリーは日本政府の成長戦略のひとつである「時価総額1000億円以上のスタートアップを2023年までに20社創出する」という目標に多少なりとも寄与するかもしれないし、あるいは「起業したい」と言い出した若者の気勢を削ぐことになるかもしれない。

 

いずれにせよ、このタイミングで残す。

何かの参考になればこれ幸い。

(連休中、JETSON NANOを一通りいじり倒して飽きたからではない)

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NVIDIA JETSON NANO

さて、株式会社アジラは、現在4期目を終えようとしているAIスタートアップであり、画像・映像分野での機械学習モデルによって、社会課題の解決を志向する企業である。

特に行動認識分野においては3つの特許を取得しており、海外に向けたPCT出願中、さらにもう一件、最新技術を反映した特許を出願中である。

 

財務面においては創業以来、増収・増益・黒字経営を継続しており、創業期比で売上高は6倍、一人当たりの売上高は3倍に拡大している。これはつまり、技術戦略によって知見やノウハウ、そして知的財産を着実に価値化することができている、と内部評価している。

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代表木村@ガートナー・カンファレンス

直近では、ABEJA SIX2019、第三回AI EXPO、AI/SUM 2019、Plug And Play Japan、ガートナー・カンファレンスなど、国内最高峰の場に展示・登壇させて頂き、知名度も徐々に向上しているのを肌で感じている。 

まだまだもっと先の世界を見てみないと気がすまないが、方向性は間違いないと経営陣は確信をもって日々駆け抜けている、そんな企業である。

創業のきっかけ

時は遡り、2013年10月、二人の男がベトナムの首都ハノイで出会った。

東証一部上場のWebサービス企業で、事業部のシステム統括・SEMを担当していた木村大介(以下、木村)と、そのオフショア開発の委託先でチームのプロジェクトマネージャーをしていたグエン・タイン・ハイ(以下、ハイ)である。

二人は出会って間もなく意気投合し、毎日Duy TanのHuyen Cafeで語り合った。

 

ポイントは3つ。

ひとつ、技術は自らのプロダクト/サービス開発で昇華すべきでは。

次に、技術こそ社会課題を解決し、人々に安息を与えるものでは。

そして、いま世界で必要とされる技術駆動型の事業経営とは。

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アジラは、テクノロジー・ドリブン(技術駆動型)を掲げる。

この三つの議題について延々と語り合う日々が続き、思い描く理想と、いま自分たちが置かれた状況との乖離について、客観的視座でこれを認識するとともに、時にはWebサービス企業にお邪魔して内情を伺うなどして議論を深めていった。

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ブラウザシェア2位企業にて(中央:木村、右:ハイ)

二人は、いつしかブラザーと呼び合う仲になり、心を通わせていった。そして、お互いの理想の実現のために、起業を意識するようになるまで時間はかからなかった。

桃園の誓いと、ホアンキエム湖の大亀

2014年1月、木村・ハイの二名に、同じチームでインターンをしていたハノイ工科大のTA氏を加えた三名は、創業の誓いをハノイの桃園にて執り行った。

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アジラベトナムCEO ハイ氏@ハノイの桃園

「我ら三人、生まれし日、時は違えども兄弟の契りを結びしからは、心を同じくして助け合い、困窮する者たちを救わん。上は国家に報い、下は民を安んずることを誓う。同年、同月、同日に生まれることを得ずとも、同年、同月、同日に死せん事を願わん。

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出典:桃園の誓い - Wikipedia

これぞ平成の桃園の誓い

誰が張飛かはさておき、三人の技術者はここにアジラを興したのである。

さらに一行は、ホアンキエム湖畔に赴いた。

 

 

この湖には伝説がある。

15世紀、黎朝の初代皇帝はこの湖に眠っていた宝剣を手に、明(現・中国)を見事に撃退し、自国の民を守った。

平和になったある日、湖畔を散歩していた皇帝の前に、湖の大亀が現れ、「平和になったので、持ち主である竜王に剣を返すように」と啓示され、剣を湖底に還した。それゆえに湖は「還剣(ホアン・キエム)」と呼ばれるようになったそうな。

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伝説の大亀 背負っているのは宝剣

時を現代に戻し、21世紀。

600年の時を経て、我々もその大亀(全長2メートル)にホアンキエム湖畔で出会った。大亀は湖面から顔を覗かせ、こちらを見ていた。それを目撃した湖畔の人々は狂喜し、我々も何とも言えない感動を露わにした。TA氏は雄たけびをあげていた。奇しくも、アジラ創業を誓った日にお目にかかったことは、三人の心に強い衝撃をもたらしたのだった。

その二年後、その最後の個体が絶命し、絶滅してしまったことは残念でならないが、最後の力を振り絞って我々の前に出てきてくれたのかもしれない(別の学説では、世界にあと2匹生き残っていると言われている)。

The last individual, affectionately known to locals as "Cụ Rùa", meaning “great grandfather turtle” in Vietnamese, was reported dead on 19 January 2016. 

(最後の個体は、愛情をこめて「Cu Rua(亀じいさま)」として地元の人に知られており、ベトナム語で「偉大なる祖父の亀」を意味し、2016年1月19日に死亡したと報告された。

Hoan Kiem turtle - Wikipedia

宝剣・ディープラーニング(深層学習)との出会い

いま思えば、我々が大亀(または竜王)から与えられた剣は、ディープラーニングという剣であった。創業前、データサイエンスチームとして様々な画像解析やデータ分析を行ってきた我々は、MNISTのデータセットと数行のDNNのサンプルコードに出会い、その凄まじい破壊力を目の当たりにした。

en.wikipedia.org

この技術的なインパクトは、Geekであればあるほど大きかったに違いない。

いままでやりたくてもできなかったことが、できるようになったと確信した。テクノロジーの進化と、その人の社会に与え得るであろう影響力をイメージし、これをコアにしてビジネスしていくことに決めたのだった。

確信をひとつずつ実現させていく

2015年、アジラは東京とハノイで同時にスタートする。

創業のタイミングで大きく資金調達をして、一気にスケールしていくスタートアップもあるが、我々はそうしなかった。

スモールスタートで始めた理由はいくつかあるが、 まずは事業経営というものを知り、企業文化を定着させながら、ひとつひとつレベルアップし、スケールをかけるタイミングで一気に大きくさせる方針を選んだ。

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ベトナム首都ハノイ、アパートメントの一室から創業

一方で、月々生み出す利益を、すべて計算リソース(GPU)の確保に回さねばならなかった。ゆえに、他社のようにシャレオツなオフィスで優雅に仕事をしたり、エントランスに自社のロゴを掲げて、その前で腕組みをした写真を撮ったりすることはできなかった。アー写のようなビジュアル系スタートアップたちがSNSを彩るたびに、社内から舌打ちが聞こえた(というのは冗談で、他社を気にする余裕はなかった)。

ベトナム側の研究開発拠点はアパートの一室を借りて、木村はそこに住んだ。遅くまで開発して、朝起きると、みんないた。

(ある日、公安に踏み込まれ、引っ越しを余儀なくされた)

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東京、町田のアジラブース

東京側のビジネス拠点は、GPUサーバの管理室も兼ねており、二人しか入れない小部屋からスタート。いくら冷却しても放熱し続けるGPUの熱と闘いながら、契約書をまとめるような創業フェーズを生きた。

(この熱に対する想いが、後のFPGA実装に繋がる・・・とか)

最高執行責任者(COO)との邂逅

創業間もない頃、現アジラCOOの三村氏が外部PMとしてジョイン。

代表木村とは前職からお付き合いのあるビジネスパーソンで、彼のようにチームを束ねることができる歴戦のマネージャーが早い段階で加わってくれたことで、創業期の厳しい状況を戦い抜くことができた。

社内「シゴトがデキそうな男ランキング、No1」の実力者である。

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左:三村COO、アー写風@大手町ビル地下道

令和のアジラ

アジラは2019年5月末に、この第四期をクローズする。

第四期は、シリーズAのエクイティファイナンスを実行し、R&D拠点をIT技術の集積地であるDuy TanストリートのVietA Towerに移し、ビジネス拠点をスタートアップが集う大手町に移し、CFOはじめ凄腕のメンバーにジョインしてもらった。

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エンペラー感を醸し出すアジラCFO@大手町

参考:アジラ、第三者割当増資によるシリーズAラウンドの資金調達実施|株式会社アジラのプレスリリース

参考:「スタートアップが自然に集う街」目指す大手町:日経ビジネス電子版

 

そして、6月から第五期に突入し、令和アジラが始まる。

 

宝剣はまだ借りたままだ。

この剣さえあれば、どんな社会課題でもやっつけられると信じている。

竜王への返還を啓示してくれる大亀様はもういないので、しばらくレンタルを延滞させて頂いて、すべてが終わったら、この剣をホアンキエム湖に還しに行こうと思う。


株式会社アジラ
代表取締役社長兼CEO
木村 大介