アジラプレス

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「AIコーディネーター」というお仕事

 

 こんにちは、アジラの三村です。

 ただいま私は、「AIコーディネーター」という役割でお仕事させていただいてます。
昔から◯◯コーディネーターというと、ふんわりしたイメージで、スペシャリストなのか、ゼネラリストなのか、どっちづかずなイメージを持ってしまいがちですが(個人的な偏見?)、AIを搭載したソフトウェアを開発するにあたって、これほど重要な役割もないな、と我ながら思っている今日この頃ですので、簡単にお仕事内容を紹介したいと思います。

 

調整、推進、決め事などなど

 弊社ではご存知の通り、日本とベトナムで共同で開発し、日本やASEANで提供というスタイルをとっているため、日本のクライアント様とやりとりするのは自然とアジラジャパンの役割となります。そして顧客と対面する以上、そこで目指すもの、案件の形、AIの育て方などをコーディネーターが定義していかなければなりません。かつ、それらの定義が技術的、予算的な状況を踏まえて現実的なところになるよう、バランスをとって行くのがお仕事のメインと言えます。アジラが誇る天才エンジニアたちの能力が発揮できるかどうかは、コーディネーターの腕にかかっていると行っても過言ではありません。

 では具体的にどんなことをしているかというと、
・顧客ニーズの具体化
・技術選択のアドバイス
・ニーズ実現のための認識モデルの具体化
・学習データ作り方針の策定
・学習工程を回して行く上での状況に応じた方針転換
・上記に伴う顧客との意思疎通
・インフラ選定と予算の調整
・教師データの被写体
などなど、AIエンジニアがやっていてはお仕事が進まないようなことは全てやらせていただいております。

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  (写真はLASSIC様との医療系行動認識サービス開発での学習データ被写体としての筆者)

 もちろんあらゆる状況判断はエンジニアのアドバイスをもらわなければ確信を持って顧客に案内できないことも多く、エンジニアチーム(弊社でいうとベトナムのチーム)の検証や技術的判断を大いに踏まえて、社の判断としてプロジェクトを進行しています。

 

オモロイのか?

 そんなAIコーディネーターのお仕事ですが、純粋なAIエンジニアを目指されている方からすると、「それ、オモロイの?」と思われるかもしれません。ところがどっこい、AIの研究開発にあたって、ある種ハブにあたる部分ですので、責任は重い分、プロジェクトの全局面に直接かかわることになるので、やりがいと自分の成長(齢44にして)を日々感じている次第です。

  私は元Web系エンジニアですが、Webの世界で言うところのディレクターに位置するのかもしれません。そもそも、「コーディネーター」なるネーミングは私が勝手に(?)付けた名前なので、将来的には「AIディレクター」という呼称が一般化されるかもしれませんね。

 

感覚的ニュアンスの汲み取りが大切

 従来の開発との比較という意味で近頃考えることは、顧客ニーズを満たすにあたり、より感覚的ニュアンスを汲み取る必要がある、ということかと思います。従来の開発でも、仕様を定義するにあたり、顧客の要求をいかに的確に汲み取って実現化するか、ということが問われたと思いますが、従来の開発と違い、コンポーネントの「組み合わせ」でニーズを満たすわけではないので、より感覚的なニュアンスを汲み取りが必要なのかと思います。

  例えば、監視カメラの映像から「不審者を検出したい」というニーズがあったとしても、「不審者」にもいろいろあります。コンビニで万引きをしようとしている「不審者」と、雑踏でテロを起こそうとしている「不審者」ではその動きや特徴は別物であり、それらをひとくくりに検出すべきなのか、想定されている現場は限定的なのか、それにより認識モデルづくりの方向性は全く違ってくるかと思います。そこを本質的に必要とされる「認識」をするAIを育てる道筋を作るのがAIコーディネーターの仕事だと思っています。

 

しみじみと・・・AI ≒ 高倉健?

 近頃私は、お客様にAIの利用を説明するにあたって、「システムをつくるという感覚より、『頭が硬くて融通が利かないが、特定の仕事はとても得意で、文句も言わず休まず働く』人を雇うつもりで利用されると採算面も取り扱いかたも納得がいくと思います」という風にお伝えしております。高倉健さんがよく演じる「不器用な」タイプの役のようなイメージでしょうか。

  「人工知能」と呼ばれるだけあって、同じソフトウェアを作るのにも、「機械をつくる」というよりは「人材を育てる」に少し寄ったような工程が、なんとも趣深いなあと、しみじみ思う秋の夜長でございます。