アジラプレス

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国士舘大学にて「AI」と「ベトナム」について講演!学生からの29の質問へ回答します

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創立100週年を迎える国士舘大学 におきまして、株式会社アジラ代表/木村大介が「ベトナムとAIベンチャーと私」と題して講演をさせて頂きました(10月26日)。

国士舘大学は、激動の幕末期において思想家、教育家として峻烈な生きざまを貫き通した吉田松陰先生の松下村塾の系譜を継ぐ学塾であり、多くの五輪メダリストやプロスポーツ選手を輩出している文武両道の大学です。

世田谷・町田・多摩にキャンパスがあり、FC町田ゼルビアの選手として活躍する選手もおり、町田市民にはゆかりのある大学のひとつです。

最近のトピックとしては、箱根駅伝本戦出場、今日(27日)から始まった100年祭、そして28日に開催される吉田松陰シンポジウムです。

 

今回の講演の概要

  • アジラ及び代表木村の紹介
  • ベトナムの紹介
  • 日本におけるAIの現状(悪いシナリオ/良いシナリオ)
  • アジラのAIのご紹介(行動認識、車両認識など)
  • ベトナムでのAIコンソーシアムについて
  • 日本でのAIセミナーについて
  • 学生の皆さんに期待すること「諸君、狂いたまえ」 

さて、学生の皆さんから二十九のご質問を頂いたのですが、時間内で回答しきれなかったのでこちらに掲載&回答させて頂きます。

Q&A 

1、AI開発はとても難しいものだと思うのですが、木村さんはそのようなスキルをいつから身につけたのですか?

いまから三年ほど前になりますが、最初は初心者向けの「MNIST」からでした。これを経験すると、ディープラーニングによるImage Recognitionの大筋がつかめると思います。ぜひお試しを。

http://tensorflow.classcat.com/2016/03/09/tensorflow-cc-mnist-for-ml-beginners/  

 

2、AI開発に必須な知識や能力はなんですか?

企画開発的な視点では、誰がどんなことに困っているかをキャップアップする能力と、それをテクロノジーで解決できると信じて挑戦し続ける情熱だと思います。

技術的には前工程のデータコントロール技術、アノテーション含む情報設計、各種データ分析手法、モデリングのPDCAノウハウが必要です。

 

3、就業場所が自由である点や定年がない点など、一般の企業勤めの方よりストレスフリーな環境のように感じますが、職員の方の満足度は高いですか?

上記の質問にはアジラCTO相澤氏(@jun1_0803)から回答を頂きました。

はい。

満員電車での通勤がないことで、落ち着いた気持ちで仕事開始することができます。

自宅作業ではない日は、定期的に場所を移しながら作業してるので、よいリフレッシュになっています。

とのことです。

満員電車は生産性の向上のために解決しなくてはならない社会問題だと捉えており、弊社は先行してこれに対応し、メンバーの生産性を向上させるとともに、過度な状態の緩和に少しでも寄与したいと考えています。

ちなみに、猫カフェやメイドカフェなどで仕事する者もおります。 

 

4、学習させたAI同士を会話させると、そのうち人間には理解できない言語で会話しはじめたって言うのを聞いたことがあるのですが、そういったトラブルは実際に起こるのですか?

こちらですね。

はじまっちゃった?人工知能(AI)が人間に理解できない独自の言語を生み出し会話を始めた(米研究) : カラパイア  

 

文中の「独自の非ヒト言語を作り出す」というのはちょっとまゆつばですが、AIはコンピュータですので、わざわざ非効率な人間の言語を話す必要はなく、ゼロイチのデータのやりとりでコミュニケーションが取れます。

弊社でも現在ふたつの異なる推論モデルが連携して、ひとつの認識結果を出力するAIを研究開発しておりますが、今のところはどちらも自分の職域を越えた動きはしておりません。 

 

5、起業するのに大変だったことはなんですか?

事務手続きです。

創業手続きも、創業資金の調達も、紙の資料をたくさん作る必要がありまして、事務が苦手なIT技術者の自分にとってはそれが大変でした。また、その提出のためにいろいろな機関に足を運んだりせねばならず、創業時の一番たいへんな時期に事務に時間が奪われます。

もしあなたが起業を考えており、事務が苦手な場合は、誰か手伝ってくれる人がいたほうがいいと思います。

 

6、AI制作するにあたってそれどれ制作費は違うのですか?AIはどれもほぼ同じ制作費で作られているのでしょうか。

そうですね。

提供する価値によって、制作費は大きく異なります。クルマの値段で言うと、ワゴンRからマセラティくらいの幅があります。

 

7、その会社に入るには。

ここで言う「会社」はアジラではなく、講演の最後の方でお話した「もし就職するなら」の会社のことだと思います。

その条件は以下の通り。

①企画~開発~販売のプロセスのなかで、AIやロボットを効果的に使う企業。そう言った企業が、何も手を打てない企業からシェアを奪っていく。事実、米国市場は寡占化が進んでいる(Amazonによるホールフーズの買収など)。

②今のうちからグローバル市場、特にASEANを大きな消費市場としてとらえて展開している企業。日本は2030年に現在と比べて人口が1000万人減少すると言われているが、労働生産性はAIやロボットで補えたとしても、消費市場は間違いなくシュリンクするため。

結論としてはレガシーな業態の中小よりも、大企業を選ぶべき。と話してしまいましたが、中小でも①②の条件を満たす企業はあるはずです。

例えば、アジラですね。

 

8、特に質問はありません面白かったです

ありがとうございます!

アジラをよろしくお願いします。 

 

9、アジア以外で起業する予定はありますか?

来年2月、米国で開催される展示会への出展を予定しています。

それを足がかりに米国市場に展開する可能性はあります。

 

10、目標を立てる上で一番大事な事、考えることは何ですか。

自分の行動原理は楽しさ重視です。

結局、なにごとも楽しくなければ続かないですね。

 

11、大学時代なにをして過ごしていましたか?

①パソコン

友達からNEC PC9821をもらい、オーバークロックして遊んだり、テレホーダイでインターネットしてました。主にホームページ作成とかチャットとかエロ画像収集です。

②海外旅行

インドを一カ月半くらいかけて周遊したり、ネパールやタイ、カンボジアなど。この時の海外経験がいまの「どこでも生きていける」という自信になっています。

③飲み会

ちょっと酔うとイデオロギーの話になって、すぐケンカしてました。

 

12、日本がAIに力を入れたとして、アメリカや中国に追いつくことが出来ると思いますか?日本は技術が高いと思うのですが...

日本の技術力は高いと思いますが、限定的な分野だと考えています。また、新規性のある技術よりも、製造プロセスにおける技術力が高いような気がしています。

AI(Google、Microsoft、Facebook、IBM)や、それを稼働させる半導体セグメント(Intel, NVIDIA, AMD)では今のところ我が方に勝ち目なしです。

米国に対抗しうる唯一の国は中国ではないでしょうか。

以下ご参考まで。

AIの分野で、中国は決して手を抜いていない。百度やテンセント、その他主要なインターネット企業は、中国国内でも海外でも、優秀な人材を集めてAIや機械学習を研究する大規模チームをつくることに多額の費用を費やしてきた。

中国政府は最新の5カ年計画で、いくつかのイニシアティヴの中心にテクノロジーを据えている。中国政府は百度と提携し、画像認識や音声認識のような分野の進歩を支える技術であるディープラーニングに関して、中国の競争力を維持することを目的とした国立研究所を新設した。また、「Artificial Intelligence 2.0」と呼ばれる計画では数十億ドルという資金を注ぎ込み、商用・軍事用を目的としたAI開発を行う予定だ。

(ご参考)中国が「AI超大国」になる動きは、もはや誰にも止められない|WIRED.jp  

また、こういった現実から目を反らさずに、日本はどうすべきか、自分で調べて自分で考えるのが国士だと思います。

 

13、AIが世の中に出てきてとても便利になってきました。先日はGoogleHomeが日本に上陸して期待度も高まっていると思います。テレビや冷蔵庫にもインターネット、AIが搭載されるようになりました。人工知能が経験から学習し、スイッチ無しで動きますが、人間がマニュアルの操作方法を忘れ、無意識のうちに人ではなく「モノ」に話し掛けているようになり、このまま行くと人間はAIに管理された世の中になってしまうのではないでしょうか。そしてハッキングされたら話している内容が筒抜けになっているという事例もあります。質問にはなっていませんがAIに管理される社会、怖いと思いませんか?

そうですね。

人がAIに管理された方が幸せになれるのであれば、それはそれでいいかなと思います。

ただ、それが原因で、自分で考え自分で行動することをやめてしまうと、どんどんバカになっていきそうで確かに怖いですね。

 

14、私達は今、ベトナム戦争について学んでいますが、ベトナムの方と歴史について話し合ったりしたことはありますか?

はい、よく話します。

ベトナム戦争だけでなく、スプラトリー諸島、ベトナムの歴史や、日越関係の歴史についてよく話をします。

特に年配の方に多いのですが「ベトナムは日本が独立させてやったんだ」というようなびっくりするほど間違った認識を持ったままベトナムに来てしまい、通訳の方を困らせたりしていますが、そういう方は何があっても信頼されないと思います。

正しい歴史認識こそが相互理解のために必要であり、相互理解が信頼醸成の最大の要因だと思います。

 

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 歴史書も現地に行って読むと三倍くらい味わい深く読めると思います。

 

15、「諸君、狂いたまえ」という言葉を紹介されていましたが、ご自身がその言葉の解釈のように情熱を持って取り組んでいたこと、良かったことはありますか?

仲間が増えることです。

松陰先生の松下村塾にたくさんの門下生が集ったように、アジラにも強い熱量を持った輩が集まってきています(変な人が多いですが)。

 

16、いろいろなことに興味を持ち手を伸ばした際に、どのようなことを気にするとどれも中途半端にならずに済むのでしょうか?

「楽しい」かどうかだと思います。

寝食を忘れるくらい夢中になれるものが見つかれば、人生は豊かになると考えています。

 

17、これからの日本でもAIが発達すると思いますが、どこまでAIにすることができますか?発達していくと機械(?)によるSFの世界にあるような人間排除的なこともあり得ますか?
人工知能による暴走みたいなものはありませんか?

定型業務(=ルーチンワーク)は高い確率でAIに置き換わると思います。その他は置き換わるというより、AIが人のサポートをするようになると考えています。

その目的は人の労働生産性の向上であり、あくまでも人が主体なので、AIやロボットの暴走はないと思います、50年後はわかりませんが。 

 

 

18、なぜ数ある国の中からベトナムを選んだのか

欧州、米国やアジア各国の中から総合的に判断した結果がベトナムで、ハノイ・ダナン・ホーチミンの三都市に実際足を運んでみて最適と判断したのがハノイでした。

ベトナムは数学オリンピックで毎年上位に入ったり、ロボコンでも上位に入るほど理工に強く、政府がIT立国目指す国です。

(参考)ABUロボコン - Wikipedia  

また、それだけでなく一緒に働いて楽しいという点も大きいです。講演で述べた通り、本当に幸せ国家です。

(参考)Vietnam — Happy Planet Index  

 

19、今話題の北朝鮮の電磁パルス攻撃を受けた場合電子機器は甚大な被害を受けると聞いたことがあるんですがその場合AIの復旧にどれくらいの時間がかかりますか?

またAIが使えないと日常生活にどれだけの損害が出ますか?

おぉっ、これは分かりかねます。

もし知ってても、国防上お答えしかねます(笑)

 

20、今後の目標などがあったら教えて頂きたいです

アジラとしては、日本国内のみならず自社AIサービスのASEAN展開が当面の目標です。木村個人としては、いつでも自分が居心地のいい場所で、自分が挑戦してみたい仕事を選択できる環境を作ることです。

 

21、色々な会社や国の人と良い関係をつくるうえで大切にしていることは何ですか?

正しい歴史認識と、オープンマインドだと思います。オープンマインドというのは多様性を尊重するとともに自分が思ったことを包み隠さずハッキリ伝えることだと考えています。

最近、ちょうどいい記事がありましたのでご参考まで。 

■日本人はベトナム人と本気でぶつからない?

 いちばん強く感じたのは、「もっとハッキリ意思表示をしてほしい」という不満だ。「日本人は相手の気持ちを傷つけないよう配慮するあまり、自分自身の言いたいことが伝わらないことが多い」(日系広告代理店勤務)とか、「遠慮し過ぎていて、本気でベトナム人とつきあう気はないのかなと感じてしまう。一緒にビジネスをしようとするなら、けんかするくらい本音をぶつけあう関係になって当たり前」(自営業)などが代表的だ。

出典:親日ベトナム人から日本への「苦言」と「期待」 :日本経済新聞  

ちなみに我々はよくケンカします。

お互い本気なので当然と言えば当然です。ただ、あまりヒートアップしてしまうと、相撲で決着をつける社独自の伝統文化があります。

 

22、学生時代しておいて良かった事はなんですか?

海外旅行ですね。

そのせいで家賃を三か月滞納しましたが、大家さんに理由を話したら大目に見てくれました(なぜか国士舘大生を贔屓にしてくださる大家さんでした)。

 

23、成功している木村さんが社会に出て1番必要な能力はなんだと思いますか?

まだ成功してないです!これからです。

社会に出て必要な能力は、自分の意見をはっきり言うことだと思います。上司だろうと誰だろうと、自分が正しいと思えばそれを伝えることだと思います。

当然、意見が衝突することもありますが、とことん衝突したほうが結果的にうまくいくし、仲良くなり応援してくれる人が増えます。

(これをドラゴンボール理論と呼んでいます)

 

24、ITの知識は講義などで取り込んだのですか?独学ですか?

学生時代、NECのサポートセンターや、ソフトウェア開発の会社でバイトしながらITの知識を吸収して、家ではWebサイトを作ったりして遊んでいたので、卒業する頃には情報処理試験にもパスして、技術者として就職することができました。

 

25、他の国のAI事情はどうなっているのでしょうか?

日本は米国や中国、欧州と比べて一周遅れていると感じています。それは、AI技術者の不足という課題もありますが、企業の導入が遅れていると感じられます。

また、中国ではこの分野に三年間で一兆七千億の投資がなされています。日本とは桁違いの投資額であり、先行する中国と日本の差は今後も開いていくでしょう。

 

26、海外の文化が起こす悪影響はありますか?

これは「海外で働くうえで」と言うことだと思います。

言語や文化、国民性など差は大きいですが、悪影響とは思ったことはあまりないです。多少ぼられようと、賄賂を要求されようとも「話のネタ」くらいに思えば大したことでないです。

 

27、画像認識AIのみ開発しようと決めたきっかけや理由は何ですか?

理由は三つありまして、面白そうだったから、がひとつ目。

他の技術と比べ、いち早く普及期に入るとのNRIのデータがあったのが二つ目。

言語系や戦略系を進めるのにあたり言語の壁があったというのが三つ目の理由。

つまり、画像であれば「猫」はどの国の人が見ても「猫」なので、言語が異なっても日本と海外拠点との意識を共通化できるメリットがあったためです。

 

28、解雇なしや出退勤の確認なしなど社員がだらけそうな経営方針ですがやる気はでるのですか?

弊社メンバーの回答がこちらです。

スタッフはアジラの成長はもちろんですが、自分の成長、自分のやりたいことへのアプローチ、を考えて仕事をしているので、高いモチベーションを維持しています

また、近い将来IPOなどによって、サラリーマンとして働く一生分くらいの資産価値を手に入れる可能性があるため、ダラけて会社の足を引っ張るよりも、誰が見ていなくても一丸となって結果を出し続けた方がそれぞれにとってメリットが大きいのです。

 

29、AIの開発に必要なスキルはなんですか?

前述の通りです。

ぜひ一緒にAIを作りましょう!

 

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以上です。

先生方、後輩の皆さん、本当にありがとうございました!

今後ともアジラをよろしくお願いします(ピンボケすいません)。

補足

こちらのサービスをいろんな意味でご紹介できませんでした。

アジラのAIサービス『マリアAPI(エロ認識)』に Ver.2 がいよいよ登場!! - アジラプレス  

デモサイトをご用意しておりますので、ぜひお試しください。